am 3:58

チョコレートを使ったお菓子を考える バレンタインは もう来ないのに

ねむれない 夜明け前の空の色 このままみんな消え去ればいい

ぼくのこと いらない子だって言うんでしょ 君の目の色 くちびるの色

薄切りのレモンの味の儚さの ぼくのいらだち スプーンの裏

ぼくだけが何も見えない聞こえない そんな世界にいたらいいのに

しろいろの煙はきだすぼくたちは 冬空の下 笑いあいます

つきあった はじめのころはできなくて いまはできるね やさしいちゅーが

流れ星見たよと言える恋人がわたしたちにはそれぞれいます

父親の立てる寝息を背に聞いて 三十一文字に思いをはせる

コーヒーのどろりと甘いふたくちを きみにもあげる 顔をしかめて

トマトには安眠効果がありますよ 嫌いなきみもたくさん食べて

きみからの手紙をずっと待っている 来ないと知りつつまた書いてみる

チームの輪入れないけどそこにいる ごめんねチームのお荷物だよね

ぼくを見る24の目 ぼくの声反芻させる12のお口

大学はいてもなくてもオッケーです きみの人生きみだけのもの

まだそこにいるんだねって言えるなら 21さい 4人の冬に

やみきれぬこころをもったおんなのこ びょうきになるにはかくごがなくて
 
からっぽの頭と心しかなくて 何言われても笑ってるんだ

きみたちはぼくの優しさ むげにして 今日も明日もぼくを殺すの

あまりにも重なってしまうぼくたちは いつか互いを殺せるのかな

とつとつと 雨音だけが午前4時 みんなの朝はまだまだ遠い

きみのこと見てると昔を思い出す スカートなんて、と吐き捨てたころ

リアルではなんにもないの? ほんとうに? むなしく響く女子会の席

届かない人だけを好きになるわけは わたしのことを見られないから

好きという 気持ちってなに? わからない 頭の辞書には入っていない

助けてとツイッターでは言えるのに "強いわたし"が今日も目覚める

ひざ抱え 動かないのは楽でいい みんな遠くに見えなくなった

きみたちは わたしのこころ わかるふり してくれるだけ やさしいんだね

ことばにはすがってもいい それだけが わたしをつくるさいごのようそ

おやすみを告げたあとから夜が来る ねむれないまま画面を見てる