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平日の水族館は人が無く 魚は足を生やしています
心臓がばく、ばく、と鳴る 確かめる わたしあの人殺してないね?
いまきみがどこでなにしているかとか 全部知ってる 楽しそうだね
幼き日たなごころの皺刻みあい 誓ったあいつは裏切り者だ
雨の日に傘をささずに歩いてた 野良猫の気持ちわかる気がして
ファインダー越しにしかきみを知らなくて 目の前にいるきみは誰なの?
横切ったきみの香りがはんなりと 流し目すらも育ちがいいね
「すいもあまいも知ってるよ、お嬢さん」腕をつかんで下品に笑う
古ぼけた工事現場に住むねこは教えてくれる死ねる高さを
言いたいことがあったのにいまはもう誰も聞いてはくれなくなった